帰省が憂うつなのはなぜ? ”マウント合戦”

実家、義理実家に帰省するのが憂うつ。
そう思うことはありませんか?

私はけっこう憂うつです。

お客さまからも、
帰省が辛い、気が重い、今年はどうしよう…。
イヤだけど、帰省した方がいいのか?。
帰りたい気持ちはあるけど、なんか憂うつ。
というお話をお聞きします。


そんな時は、
帰省するかしないかを決める前にまず、
帰省の何が憂うつなのか?
憂うつの本質は何か?
に気づくこと。


それだけで、迷いやモヤりが晴れて、
「イヤだけど帰る!」
「帰るけど、日数を少なくしよう!」
「よし!今回は帰らない!」
など、腹落ちした決断がしやすくなります。


この記事では、
帰省が憂うつになる理由の1つ、
マウント合戦 について書いてみます。

気づくヒントになれば幸いです。


流れるようにはじまる、マウント合戦

渋滞や混雑に巻き込まれながら、
時間も労力もかけてやっと帰省して、ほっと一息。

お土産を渡しながら、
「元気だった~?」
「○○(子供の名前)大きくなったね~。」
と、和やかな談笑が始まる。

このあたりまでは平和で、
「帰省してよかった~。」と思える瞬間。
(そう思いませんか?)

でも、
和やかな時間が過ぎ、
晩御飯になり、お腹が満たされ、お酒も進み、
気がゆるんでくると、流れるように始まるのが、
マウント合戦。


例えば…

子供の成長ペースの早さ、容姿、成績、学歴、
運動や芸術的な能力がいかに優れているか?など、

自分の子供は何ができて、どうすごいかを
自分のことのように自慢する、
子供マウント。


自分や配偶者がどれだけ稼いでるか?
どんな地域のどんな家に住んでいるか?
会社でどれだけ出世しているか?
人にどんな評価をされているか?

自分の経済力や持ち物、
社会的地位のすごさをひけらかす、
経済力&ステータス マウント。


世の中の情勢、トレンドや時事ネタを、
求めてないのに垂れ流し、
「え、そんなことも知らないの?!」
「もっと勉強した方がいいよ」

と、上から目線のアドバイスまで盛りこんでくる
知識マウント



親、きょうだい、親戚から、
ここぞとばかりに「俺は…」「うちは…」と
自慢話をひけらかされて、
聞きたくないけど聞かざるを得ない。


言いたくないけど、
「わぁ、すごい。」「よかったですね~。」「勉強になります。」と、
言いたくもないお世辞を、言わざるを得ない


いつの間にか、マウント合戦に巻き込まれ、
本当は感じなくてもいい、
劣等感や焦り、不安をかき立てられ、
気持ちを乱される。


だから、帰省が憂うつになるのです。


ではどうして、
彼ら彼女らは、マウントを取りたくなるのでしょうか?

マウントを取る人の本質

マウントを取る理由はたくさんありますが、
よくあるのは2つです。


1.幼いころ、親に注目されなかったから 
幼いころ、自分以外のきょうだいが、
優秀、親のお気に入り、手がかかる、病気がち等で、
親の注目が、他のきょうだいに注がれていた。
もしくは、きょうだいが多かった、親が共働きで忙しかった、などの理由で、
自分が注目されなかった。


2.自分で自分が認められないから 
本当は、自信がない。
でも、認められたい、称賛がほしい。
だから、自慢やひけらかしをして、
他人から「すごいね」「頑張ってるね」
と言ってもらって、
自分では埋められない自尊心を、
他人を使って埋めようとする。


注目されるため、
認められるためだったら、
自慢、見下し、否定、ダメ出し、何でもする。

あらゆる手段でマウントを取り、
相手に不快を与えてでも、
満たされない自分を満たそうとする。


それがマウントを取る人の本質です。

マウントを取る人の末路

マウントを取る人が得られるのは、
一時的な優越感。

その優越感には、
強烈な劣等感がセットになっています。

マウントを取る人の多くは、
劣等感が原動力です。


例えば、
注目されてない、認められていないと感じると、
劣等感がわき上がり、
「今に見てろ」「やってやる!」と頑張れる。

その結果、
目に見える成果や
他者からの評価が得られて、
優越感を味わえる。


劣等感がわき上がらないと、
優越感を味わえない仕組みになっている。

なので、
優越感を求めれば求めるほど、
劣等感も増強される。


この無限ループをくり返します。



最終的には、

強迫的にスゴい自分を演じ続け、
気が休まらない。定期的に体調を崩す。

周りの人と自分を比べ、
アラ探しや見下し、

バカにする癖がついてやめられない。

表面的には華やかな人たちに囲まれていても、
劣等感が刺激され、人といるのが辛くなる。

「ありがとう、ごめんさない

 できない、わからない、助けて」が言えなくなる。

弱い自分、できない自分、ダメな自分を
優しく受けとめてくれる人が離れていき、
誰も本当の自分をわかってくれない―――。



マウントをくり返した末に残るものは、

どんなに多くの人に囲まれていても、
消し去れない孤独感

どんなに地位や名誉、権力や富を得ても
埋められない、不安劣等感焦燥感

(マウントしてる人は、絶対に絶対に認めたくないと思いますが…)


ではそのような、マウントする人や、
マウント合戦から抜け出すには、どうすればいいのでしょうか?

マウント合戦を抜け出すには…

それは、
自分がマウント合戦の渦中にいる時に、
どんな感情を刺激されるか?に気づくことです。


自分の内に、フタしたままの感情がある。

その感情が、マウント合戦によって刺激される。
だから辛いのです。


マウント合戦や、辛さから抜け出すには、
フタした感情に気づいて、
それを感覚値として味わうこと
です。


例えば、
身内から子供の自慢話を聞かされ、
「うちの子、そんなにスゴくないなぁ…」
と劣等感を抱いたとしたら、
その時感じた、体にある感覚を味わう。

胸が締めつけられる感覚があるなら、それを味わう。
はらわたが煮えくり返る感覚があるなら、それを味わう。


その感覚が、フタした感情の正体です。



フタをしないで、気づいて感じる。

そうすることで、
フタした感情が解放されて、

マウント合戦に出くわしても、
刺激材料(フタした感情)がないので、
辛くない。気にならない。

マウントを仕掛けられても、
巻き込まれずに、

上手く立ち回り、あしらえる。

不快なことをされても、

感情的にならずに
「やめて!」と

相手にビシッと響く言葉を伝えられる。


その結果、マウントされなくなる。



マウントする人も、される人も、
共通の刺激材料(フタした感情)がある。

だから、引き寄せ合って、
刺激し合います。


マウントする人は変えられませんが、
マウントに巻き込まれる自分は、
変えることができます。


ご参考になりましたら幸いです。
お読みいただき、ありがとうございます。


他と比較していただいて、構いません。

初めてカウンセリングやセッションを受けるという方は、とにかく不安なことばかり。どんな風に話を聞いてくれるの?どんなことまで話せばいいの?最終的に、いくらかかるの?どんな手法が自分に合っているか知りたい!など、まずはLINEまたはメールで、お気軽にご相談ください!